輸入業務を一挙公開!
2020年6月12日
英語を使ったお仕事は様々ですが、クミコ先生は英語の先生。
そして、もう一つ。輸入をしています。
夫の正樹さんの仕事で必要な犬の輸入を担当しています。
英語を勉強される方の多くは、旅行で楽しみたい、海外のお友達と楽しく過ごしたい、というものが多いですが、次いで多いのは英語を使って仕事をしたい。です。
貿易のお仕事は、海外の人とも直接お話しをしますし、日本でも英語の書類と向き合う事が多いので皆さんの英語力を生かせますよ!
今日は、関西空港の立ち入り禁止区域の写真から、皆さんが目にしない貿易書類、そして可愛いワンちゃんの写真まで一気に公開します!
いきますよ~!
今回輸入をしたのは、オランダから来た「レオンベルガー」という超大型犬です。
名前はイーミンといいます。
オランダのKLMという航空会社から関西空港に到着しました。
イーミンは、まず上屋(うわや)と呼ばれる倉庫に入ります。
上屋のあるエリアは立ち入り禁止区域。必ず申請受付をしてからゲート内に入るエリアです。
あいにくの雨風。ズラ~っと倉庫が並び、中には到着ホヤホヤの海外製品が並んでいますよ!
KLMは、JAL系列の上屋に入ります。
箱の大きさを確認中。高さがざっと1メートルです。
本当はAVLルームという動物専用室に入りますが、今回はお部屋に先約(モルモットでした)がいたので、別の場所に入りました。
なんと!犬にもパスポートがあるんですよ!(ヨーロッパは)
人間用っぽいでしょ?
ちゃんとしたノートになっています。
あ!イーミンが外に出そう!?
少し入り口を開けたのは、動物検疫があるからです。
政府の獣医さん立ち会いのもとで、イーミンが元気か、マイクロチップは正しく入っているかなどを検査します。
こんな書類を使います。色々書いてあるでしょ?そして、この書類も日英語併記です。
こちらは、オランダから送られてきた書類。血清検査の証明書ですが、オランダ政府の印鑑(エンドースと言います)が押されています。
いかにも!な海外からの文字。(日本のペンマンシップは素晴らしい!)
動物検疫が終わったら、次は税関です。
輸入をして犬を「購入」しましたので、税金を支払わなくてはいけません。
正しく処理をされると、税関の印鑑がもらえます。
ちなみに、税金だけじゃなくて輸入禁止(コピー商品や麻薬など)を取り締まるのも税関のお仕事。
ワインのボジョレーヌーヴォーが到着して検査をするのも、税関職員です!
さて。ようやく税関も済んだ!という事で、やっとイーミンを上屋から取り出せます。
取り出すためにも様々な手続きが必要です。
いわゆる人間で言う「入国手続き最終段階」です。
それらを一つずつJALのスタッフさんと一緒に進めていきます。
最後に上屋使用料を支払って、ようやくイーミンを車に乗せる事ができます。
この書類は、Air Way Bill(B/L)と言われるものです。
簡単に言えば、海外輸送貨物の輸送状のようなものです。
貨物に関するすべての情報が入っています。
貿易事務でお仕事を始める方は、たぶんこのB/Lが最も身近な英文書類になると思います。
この空港での作業には数時間を要します。
それが難しいし、大変だな、という場合は「通関業者」という仕事があって、代行してくれます。殆どの人や企業さんは、この業者さんを使うと思います。
クミコ先生達は自分で作業をする事を楽しんでいる稀(まれ)なケースです。
車に乗ったイーミン。
のケースに「Hadle with Care」と書かれたシールを発見!
「取扱注意」シールの英語版ですね。
こんなところにも、英語が!!
犬を輸入するのに、どんなお仕事の人が関わっているかを簡単にまとめます。
英語のお仕事に就きたい方は、じっくり読んでください。
1)海外ブリーダーと日本のブリーダー(共通語は英語)
==海外での流れは省略します==
2)飛行機会社(貨物専用から旅客機まで。幅広くあります)
パイロット、CA、エンジニア、地上乗務員(手続き、手配、運搬、検査、など)
3)上屋会社
4)政府機関の獣医(国家公務員)
5)税関職員(国家公務員)
6)通関業者(通関士という国家資格もありますよ)
簡単に書いても、こんなに多くの職業があります。
世の中のモノの流れを考えると、そこに関わる人々がいて、必要な言語や能力があって、その仕事で幸せになれる人々がいることが見えてくる。
素敵だなって思いながら、イーミン歓迎のディナーにちらし寿司ケーキを作りました。